カムスイッチ 概要
カムスイッチの構造
TC型カムスイッチを例にとると、標準のカムスイッチはハンドル部、機構部、接点部の3つで構成されています。 各ユニットの役割は機構部ユニットがハンドル操作のノッチを構成し、接点部ユニットは内部のカムの動作により接点が開閉し、任意のカムを接点部毎に構成し 積み上げることで、お客様の要望に即した製作が可能です。
型式の表し方
記載例
TC | L | g | 4 | 3 | - | N44 | |||||
①スイッチタイプ | ②特殊機構 | ③ハンドル種類 | ④ノッチ数 | ⑤接点部積数 | ⑥ノッチ種類 |
①スイッチタイプの選択
機種 | TC | DTC | WTC | RTC | STC | WSTC | ETC | LETC | MTC | WMTC | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
最適使用 範囲 |
[V] | 24~550 | 24~550 | - | 0.01~15 | 24~440 | - | 50~550 | - | 24~550 | - |
[A] | 5~40 | 30~50 | - | 0.01~0.5 | 2~20 | - | 50~100 | - | 5~40 | - | |
ノッチ数 | 2~12 | 2~8 | 2~12 | 2~8 | 12~36 | ||||||
接点部 最大積数 |
10段 | 8段 | 10段 | 10段 | 8段 | 8段 | 10段 | 6段 | 10段 | 10段 |
②特殊機構の選択(有無)
記号 | 用途 |
---|---|
L | 頑強型(高頻度・高耐久性) |
S | 自動復帰型 |
LS | 頑強+自動復帰型 |
LO | ハンドル押引操作型 |
LB | ハンドル押引操作+スイッチ型 |
H | ハンドル(傾倒)ロック型 |
J | キーロック式(シリンダ分離) |
J2 | キーロック式(シリンダ・ハンドル一体) |
X | 2軸連動型 |
XX | 3軸連動型 |
E | 電気的インターロック型 |
RW | 防油・防水型 |
※特殊機構無しの場合は無記入
③ハンドルの選択
大電流容量型及び多ノッチ型カムスイッチは『a, y』より選択ください。 詳細はETC型用ハンドル種類を参照ください。
汎用型カムスイッチは『a, g, k, d, f, p, y, ph, b』より選択ください。 詳細はハンドル種類を参照ください。
小型カムスイッチは『b, p』より選択ください。 詳細はSTC型用ハンドル種類を参照ください。
④切り換えノッチ数
各機種毎に異なります。各機種ページを参照ください。
⑤接点ユニットの積数(段数)
各機種毎に積数が異なります。各機種ページを参照ください。
⑥ノッチの種類
詳細はノッチ種類図を参照ください。
接点構成の表し方
■展開図について
カムスイッチの接点構成は仕様書に記載されている展開図で表記します。 ノッチの位置を縦の線、回路の開閉を横の線で表し、その左右両端を接点端子とし、 上から端子番号順に表します。当社カムスイッチの接点部は1段につき上下に1回路ずつ 配置されており、展開図では①-②、③-④の②行分で接点部1段分となります。
図1.接点構成展開図 |
■接点の種類について
普通接点:接点がメイク(閉路)になる箇所を黒丸で表します。
特殊角接点:接点のメイク(閉路)角度が特殊なものを表します。
連続接点:ノッチの切り換えにおいて或るノッチ間ではメイク(閉路) を維持した状態を表します。
ラップ接点:ノッチの切り換えにおいて 或る回路がブレーク(開路) する前に他の回路がメイク(閉路)する動作を表した
もので、この2回路内のノッチ切り換えでは導通が切れる箇所が存在しません。
残留接点:ハンドル操作後にハンドル操作部分を元の状態に復帰させた時,接点は操作された状態を保つ機構を表し
ます。また、解除する場合は指定のノッチに切り換えないと接点がブレーク(開路)されない構造になっています。
(構造上ノッチ角度45°、3ノッチ品のみの製作となります。)
■接点構成組み合わせ時のご注意
当社のカムスイッチは1 段の接点部につき1 個のカムで上下の接点を動作させる構造になっており、
その構造上180°以上のハンドル操作を⾏うと接点動作の核となる『カムの切⽋き』が上側接点の
動作を反対側の下側接点にまで伝わってしまうため、接点構成を設定される際には注意が必要です。
図2.製作接点構成 | 図3.各ノッチ切欠き位置 |
例として図2に⽰す接点構成を製作するとして、1ノッチ⽬で①-②間, 3ノッチ⽬で③-④間の接点が メイクする構成にする場合、1ノッチ時 ①-②接点で閉じていたカムの切⽋きが⑤ノッチ時において ③-④接点がメイクする構成になってしまっているのが、図3のカムの切⽋き位置でわかります。
図4.実製作 接点構成 | 図5.改善案 接点構成 |